＜富山雪崩＞男性４人、女性３人死亡 立山・真砂岳

＜富山雪崩＞男性４人、女性３人死亡　立山・真砂岳

毎日新聞 11月23日(土)21時35分配信

雪崩が発生した現場周辺で捜索活動をする救助隊ら＝富山県立山町で２０１３年１１月２３日午後２時１８分、本社ヘリから久保玲撮影

　２３日午前１０時５５分ごろ、北アルプス・立山連峰の真砂岳（まさごだけ）（富山県立山町、標高２８６１メートル）西側斜面で、幅約３０メートル、長さ約６００メートルにわたり雪崩が起きた。付近にはスキーヤーや登山者が多数おり、県警山岳警備隊や山岳関係者が捜索したところ、午後１時４０分までに雪に埋まった状態で３０代〜７０代とみられる男性４人、女性３人を次々と発見。富山市と同県高岡市の病院にヘリで搬送したが、全員の死亡が確認された。県警によると、身元が判明したのは４人。他の３人は東京都内在住で、うち男女２人は夫婦とみられ、身元確認を急ぐとともに、不明者が他にいないかを確認するため、２４日早朝から捜索を再開する。

【地鳴りのようなごう音…】「残念でならない」　富山雪崩

　県警によると、７人の死因はいずれも雪崩による窒息死だった。

　身元が判明したのは、東京都世田谷区上用賀、会社員、伊原奈緒子さん（５９）▽東京都国分寺市日吉町、会社員、坂口智彦さん（４６）▽埼玉県鶴ケ島市藤金、会社員、本多茂樹さん（５５）▽兵庫県姫路市神屋町、会社員、遠藤博子さん（５８）。立山の登山口に通じる立山黒部アルペンルートが今月末で閉鎖されるため、この時期は山スキーの愛好家が多く訪れる。４人は亡くなった別の１人と計５人で山スキーのために入山していた。

　県警によると、雪崩が発生した現場は、真砂岳から西に延びる尾根の北側の谷で、標高２７５０〜２８００メートル付近。西に約２・５キロ離れた室堂（標高２４５０メートル）付近の午前１１時の天候は晴れで、気温は氷点下４・３度、積雪は約２メートルだった。急激な気温の上昇で、解けた新雪が固まった雪の上を滑り落ちる「表層雪崩」が起きたとみられ、雪崩の切断面も確認された。

　一方、７人をのみ込んだ雪崩があった後の午後３時半ごろには、真砂岳から北と南にそれぞれ１キロほど離れた地点で、幅８０〜１００メートル、長さ２００メートルと、幅５０メートル、長さ５０メートルの２回の雪崩があった。県警は「立山一帯は積雪があれば、いつ雪崩があってもおかしくない場所。過去にも１１月に雪崩が発生したことがある」と指摘。「積雪の状況が極めて不安定で、今後も雪崩が発生する危険性が高い」として、積雪のある斜面への入山を控えるよう呼びかけている。

　ＮＰＯ法人「日本雪崩ネットワーク」（横浜市）によると、真砂岳周辺で１８日以降、「複数の雪崩の音を聞いた」と現地に入った山岳ガイドらから連絡があった。このため、同ネットワークは２１日、「入山を控えた方がいい」と山スキー愛好家らにメールで伝えていた。出川あずさ理事長（５２）は「過去２０年で最大級の雪崩事故だ」と話している。【成田有佳、大森治幸】



　２３日午前１０時５５分ごろ、北アルプス・立山連峰の真砂岳（まさごだけ）（富山県立山町、標高２８６１メートル）西側斜面で、幅約３０メートル、長さ約６００メートルにわたり雪崩が起きた。付近にはスキーヤーや登山者が多数おり、県警山岳警備隊や山岳関係者が捜索したところ、午後１時４０分までに雪に埋まった状態で男性４人、女性３人を次々と発見。富山市と同県高岡市の病院にヘリで搬送したが、全員の死亡が確認された。県警によると、身元が判明したのは３人。他の４人は東京都内在住とみられ、身元確認を急ぐとともに、不明者が他にいないかを確認するため、２４日早朝から捜索を再開する。

　県警によると、７人の死因はいずれも雪崩による窒息死だった。

　身元が判明したのは、東京都世田谷区上用賀、会社員、伊原奈緒子さん（５９）▽埼玉県鶴ケ島市藤金、会社員、本多茂樹さん（５５）▽兵庫県姫路市神屋町、会社員、遠藤博子さん（５８）。亡くなった別の２人とともに、５人で山スキーのために入山していた。

　県警によると、雪崩が発生した現場は、真砂岳から西に延びる尾根の北側の谷で、標高２７５０〜２８００メートル付近。西に約２．５キロ離れた室堂（標高２４５０メートル）付近の午前１１時の天候は晴れで、気温は氷点下４．３度、積雪は約２メートルだった。急激な気温の上昇で、解けた新雪が固まった雪の上を滑り落ちる「表層雪崩」が起きたとみられ、雪崩の切断面も確認された。

　一方、７人をのみ込んだ雪崩があった後の午後３時半ごろには、真砂岳から北と南にそれぞれ１キロほど離れた地点で、幅８０〜１００メートル、長さ２００メートルと、幅５０メートル、長さ５０メートルの２回の雪崩があった。県警は「立山一帯は積雪があれば、いつ雪崩があってもおかしくない場所。過去にも１１月に雪崩が発生したことがある」と指摘。「積雪の状況が極めて不安定で、今後も雪崩が発生する危険性が高い」として、積雪のある斜面への入山を控えるよう呼びかけている。

　ＮＰＯ法人「日本雪崩ネットワーク」（横浜市）によると、真砂岳周辺で１８日以降、「複数の雪崩の音を聞いた」と現地に入った山岳ガイドらから連絡があった。このため、同ネットワークは２１日、「入山を控えた方がいい」と山スキー愛好家らにメールで伝えていた。出川あずさ理事長（５２）は「過去２０年で最大級の雪崩事故だ」と話している。【成田有佳、大森治幸】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131123-00000040-mai-soci
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