ＪＲ福知山線脱線 現場マンションを２階まで保存、被害者に提示へ

ＪＲ福知山線脱線　現場マンションを２階まで保存、被害者に提示へ

産経新聞 11月9日(土)10時25分配信

ＪＲ福知山線脱線事故の現場となったマンション＝今年４月（写真：産経新聞）

　乗客１０６人が死亡した兵庫県尼崎市のＪＲ福知山線脱線事故で、ＪＲ西日本が現場となったマンションを「事故を風化させず、安全構築の原点」として２階まで保存する４つの案をまとめ、１６、１７両日に開かれる被害者説明会で提案することが８日、関係者への取材で分かった。現場保存に関し、同社が具体的な案を示すのは初めて。今後遺族や負傷者の意見を聞き、整備計画を策定する方針だ。

　ＪＲ西がまとめた資料によると、同社は現場マンションについて事故の痕跡が残る２階まで保存し、列車や周辺からの視線を遮る囲いや雨を防ぐ屋根を設ける一方、衝突の痕跡が残る壁付近などには、これまで通り遺族らが入れるようにするとしている。囲いについては、（１）屋根と壁（２）屋根と壁、植栽で囲う（３）建物で囲う（４）丘で覆う−の４つのイメージを示す予定だ。

　将来的には現場で追悼慰霊式を営むことや事故車両を設置することも念頭に置き、遺族らとの意見交換をもとに整備計画の検討を進めるとしている。

　ＪＲ西は昨年１１月の説明会で、事故現場の保存構想を初めて提示。現場マンションを一部保存し、慰霊碑や献花台を設置して木々に囲まれた「祈りの森」の空間とするとしたが、具体案は示していなかった。

　今年２月に実施した被害者へのアンケートでは、ＪＲ西の「一部保存案」に遺族の６４％、負傷者の７８％が賛成した。ただ、遺族の１８％、負傷者の１３％は反対で、マンションの「全部撤去」「全部保存」を求める声もあった。

　関係者によると、遺族や負傷者の中には「方針を決めて構想を前へ進めてほしい」という声もあるという。

　同社側は、遺族のさまざまな考え方に配慮しながら「マンションを一部残す方向を伝え、いくつかの案のイメージを示したうえで意見を聞いていきたい」（関係者）としている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131109-00000521-san-soci
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＜伊豆大島＞ＮＰＯが支援金 生活必需品など最大２５万円

＜伊豆大島＞ＮＰＯが支援金　生活必需品など最大２５万円

毎日新聞 11月8日(金)23時24分配信

　台風２６号による土砂災害で自宅が損壊した東京都大島町（伊豆大島）の被災者を対象に、ＮＰＯ法人「日本支援機構」（東京都港区）は８日、１世帯当たり家電など生活必需品２５万円分を支援する方針を明らかにした。家電などを購入する必要がない場合は現金２５万円を生活再建支援金として支給する。併せて支援金に充てる募金への協力も広く呼びかけている。

　同機構は、遺体の捜索や土砂の運び出し活動を続けているＮＰＯ「ＤＳＰ災害支援プロジェクト」の門馬宏明理事長が代表を務める。

　現地での活動を通じ、被災者から「町の対応が遅く何の支援も受けていないため生活が苦しい」「家が全壊したのに罹災（りさい）証明書が無いと支援物資ももらえない」「当面の生活資金に困っている」などの声を耳にした。同町は証明書発行のための調査を実施中で、発行の見通しは立っていない。このため速やかな援助が必要と判断し、独自の支援金制度の導入を決めた。

　同支援制度は、現地のスタッフが被災状況を視察し独自基準で全壊、半壊などの損壊程度を判断。要望に応じ物資か現金を支給する。一部損壊の世帯も程度に応じ一定の支給をする。所得制限は設けず、同居でも世帯別に対応。１次申請期間は年末までとしている。

　門馬代表は「何でもいいので、行政が応じようとしない相談でも気軽に連絡を」としている。ＮＰＯの活動状況はＤＳＰのホームページ（ｈｔｔｐ：／／ｄｓｐｒｏｊｅｃｔ．ｏｒｇ／）。支援金や募金の問い合わせは同機構現地窓口（０９０・２８８１・４７５７）。【酒井祥宏】

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