＜長崎ストーカー＞「否認します」２女性殺害、無罪主張

＜長崎ストーカー＞「否認します」２女性殺害、無罪主張

毎日新聞 5月14日(火)21時48分配信

　「否認します」。長崎県西海市でストーカー被害を訴えていた女性の家族２人を殺害したなどとして、殺人などの罪に問われた三重県桑名市、無職、筒井郷太被告（２８）は１４日、長崎地裁（重富朗裁判長）であった裁判員裁判の初公判で、起訴された五つの罪すべてについて否認し、無罪を主張した。検察側は冒頭陳述で物証の数々に言及し、責任能力があったことも強調。法廷は全面対決の構図となった。

　「酌量の余地はない。申し訳ない」。逮捕４日後の２０１１年１２月２１日、接見した弁護士に目頭を押さえながら反省の言葉を口にした。しかし筒井被告は起訴後に徐々に主張を変え、事件から約１年５カ月後の初公判で一連の事件について否認した。法廷では時折笑みを浮かべた。弁護側も起訴内容を否認した上で「刑事責任能力の有無、程度についても争う」と述べた。

　一方、検察側は冒頭陳述で、冷静な判断ができなくなるほど筒井被告が日常的な暴力で女性を支配していた経緯を指摘。「（帰郷した）女性を取り戻すには家族を殺害しないといけないと決意した。家族を皆殺しにするには（用意した）洋包丁１本では頼りないと思い、女性の実家から出刃包丁を調達した」と動機などを説明した。

　また、殺害された女性２人のＤＮＡ型と一致する血液が付着した包丁やコートなどを筒井被告が逮捕時に所持していたことなど物証を挙げた。

　筒井被告は逮捕後の１２年１〜４月の鑑定留置で「人格障害」と診断されている。検察側は「暴力的で他人に無関心な本来の性格に基づくもので、精神障害ではない。善悪を判断し、行動をコントロールする能力は十分あった」と被告の責任能力を強調した。

　一方、弁護側は逮捕後に筒井被告が記したノートに触れ「記載内容は精神錯乱を疑わせる」と述べた。

　弁護士によると、筒井被告は「（検察側の）冒頭陳述でみんな信じちゃうんでしょうか」と不満を漏らしたという。

　判決は６月１４日に言い渡される。

　筒井被告の起訴内容は（１）１１年１２月１６日、長崎県西海市で女性の祖母山下久江さん（当時７７歳）と母美都子さん（同５６歳）宅に侵入し、刺殺して財布を盗んだ（２）１１年９〜１０月、女性の顔などを殴りけがをさせた（３）１１年１１〜１２月、女性の職場の同僚や姉弟ら８人に「お前は必ず殺す」などと書いたメールを送った−−などとされる。

　女性の家族は筒井被告の暴力やストーカー行為を長崎、千葉、三重３県警に相談していたが、対応や情報共有が遅れ、殺人事件に至った。千葉県警は習志野署が被害届受理を先送りしながら慰安旅行したとして県警本部長らが処分された。【梅田啓祐、樋口岳大、小畑英介】

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伊豆・小笠原で死者1800人＝南海トラフ地震被害想定―東京都

伊豆・小笠原で死者1800人＝南海トラフ地震被害想定―東京都

時事通信 5月14日(火)18時9分配信

　東京都防災会議（会長・猪瀬直樹知事）は14日、マグニチュード（M）9クラスの南海トラフ巨大地震が発生した場合の、都内での被害想定を公表した。伊豆・小笠原諸島で津波などにより、最悪で死者が1774人、全壊建物が1282棟に上ると推計した。住民が地震発生後5分以内に避難を開始すれば、死者をゼロにすることも可能とした。
　推計は、国が2012年に公表した被害想定を踏まえて行った。最大震度は大島町、利島村、江東区などの6弱で、ほとんどの地域は5強以下となる。
　海面から1メートルの高さの津波が到達する時間は、地震発生後11分すぎの神津島が最短。最大の津波高は新島の30．16メートルで、両諸島の総面積400平方キロのうち、浸水するのは少なくても約13平方キロと想定した。新島では最悪の場合、人口の半数以上の約1300人が津波で死亡するという。
　両諸島以外では、東京湾内にも津波が押し寄せ、江東区で最大2．48メートルに達する。ただ、水門を閉鎖すれば、浸水するのは河川敷に限られ、水門が開放されたままの場合でも、一部建物が損壊などの被害を受けるにとどまる。死者は想定しておらず、地震による揺れも震度5強以下の地域がほとんどであるため、液状化による被害も軽微とした。
　推計には、都内を訪れる観光客などは含まれていない。都は10月、夏に多くの観光客が訪れる新島で避難訓練を行うほか、一部の島に津波避難タワーを設置するなど対策を進める方針。　

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東海大旭川キャンパス、１年前倒しで閉校へ

東海大旭川キャンパス、１年前倒しで閉校へ

読売新聞 5月14日(火)13時30分配信

　東海大学は、２０１４年度末での閉校を予定していた旭川キャンパス（北海道旭川市）を、１年前倒しして今年度末で閉校する方針を固めた。

　同キャンパスにある芸術工学部と在校生は、札幌キャンパス（札幌市南区）に移転・移籍する。同大は今後、跡地利用を検討する。

　旭川キャンパスと同学部は、今月７日に死去した五十嵐広三・元市長の誘致で１９７２年に開校した東海大工芸短大が前身で、建築やデザインの教育を行っている。

　近年、少子化による定員割れが深刻となり、１２年度に学生募集を停止した。在校生は３年生１９人、４年生４５人の計６４人で、１４年度は２０人足らずになる見通し。教員の多くは札幌キャンパスと兼務して両市を行き来しており、非効率が問題となっていた。同大は、今年度末の閉校方針を学生や親に伝え、了承を得ているといい、月内に正式決定する。学生の転居費や、旭川から通う場合の交通費は、大学が負担する方向だ。

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＜長崎ストーカー＞被告が無罪主張 起訴内容を否認 初公判

＜長崎ストーカー＞被告が無罪主張　起訴内容を否認　初公判

毎日新聞 5月14日(火)11時5分配信

筒井被告の初公判が開かれた長崎地裁の法廷＝２０１３年５月１４日午前１０時２２分、竹内麻子撮影

　長崎県西海市で１１年１２月、ストーカー被害を訴えていた女性の家族２人を殺害したなどとして、殺人などの罪に問われた三重県桑名市、無職、筒井郷太被告（２８）の裁判員裁判が１４日、長崎地裁（重富朗裁判長）で始まった。初公判で筒井被告は「否認します」と起訴内容を否認。住居侵入、殺人、窃盗、傷害、脅迫の罪全てで無罪を主張した。弁護側は起訴内容を否認したうえで「刑事責任能力の有無、程度についても争う」と述べた。

【ストーカー被害　過去最多】昨年は１万９９２０件認知

　検察側は冒頭陳述で「（交際していた）女性を取り戻すには家族を殺害しないといけないと決意した。家族を皆殺しにするには（用意した）洋包丁１本では頼りないと思い、女性の実家から出刃包丁を調達した」などと事件の動機や経緯を説明した。

　また、逮捕時、筒井被告が殺害された女性２人のＤＮＡ型と一致する血液が付着した包丁やコートなどを所持していたと指摘。更に、女性が日常的な暴行を受けて冷静な判断ができなくなる「被虐待女性症候群」になっていたことを明らかにした。

　検察側は筒井被告が過去、別の女性に対するストーカー規制法違反があったことも説明した。

　筒井被告は事件翌日の逮捕直後は「弁解することはない」などと話していた。１２年１〜４月の鑑定留置で「人格障害」と診断され、長崎地検は刑事責任能力があると判断して起訴した。

　今年４月、公判前整理手続きの中で起訴内容を否認したことを弁護人が公表。その後、筒井被告は拘置所で報道陣に向けて１２０枚を超す手紙を書き、「他に犯人がいる」「検察や警察が作り出したストーリーだ」などと記した。

　今後の公判で検察側は、長崎市内のホテルで筒井被告を見つけた警察官の証人尋問や、取り調べの様子を録画したＤＶＤで、逮捕当時の供述の任意性や信用性を立証する方針。

　弁護側は拘置所などで筒井被告が記したノートやストーカー被害を訴えていた女性との交際状況を示す写真などを証拠として申請する意向だ。

　６月３日の論告求刑公判では、女性の父山下誠さん（５９）が意見陳述する予定。判決は６月１４日に言い渡される。

　この事件では、誠さんら女性の家族が事件前、筒井被告による女性への暴力やストーカー行為を長崎、千葉、三重３県警に相談していたが、対応や情報共有が遅れた。千葉県警は習志野署員が被害届の受理を先送りしながら慰安旅行したことも発覚し、本部長らが処分された。警察庁は事件を受け、ストーカーを巡る被害届を原則として即日受理するよう通達を出した。【梅田啓祐、樋口岳大、小畑英介】

　　　　◇筒井被告の起訴内容◇

【住居侵入、殺人、窃盗罪】千葉県習志野市で同居していた女性（２４）が家族によって連れ戻されたと思い込み、家族を殺害して連れ戻そうと計画。１１年１２月１６日、長崎県西海市で女性の祖母山下久江さん（当時７７歳）と母美都子さん（同５６歳）の自宅に侵入し、包丁で刺殺し、２人の財布を盗んだとされる。

【傷害罪】１１年９月１４日ごろ、習志野市の女性宅で女性の顔を数回殴り、翌１５日ごろ、路上で顔を１回殴るなどして全治約２０日のけがをさせたとされる。１０月２９日、女性を押し倒し、テレビのリモコンで頭を数回殴るなどし、全治３週間のけがをさせたとされる。

【脅迫罪】女性が意思に反して実家に連れ戻されたと思い込み、１１年１１月１９日から１２月１３日の間、パソコンや携帯電話からインターネット上のコミュニティーサイトを介して職場の同僚や女性の姉弟ら計８人に「お前は必ず殺す、絶対に逃がさない」などと書いたメールを送ったとされる。

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＜被災地漁業支援＞１口オーナーさん連絡を…お返しできず

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毎日新聞 5月14日(火)2時31分配信

養殖が復活した浦戸諸島のカキむき作業＝「うらと海の子再生プロジェクト」提供

　東日本大震災で大きな被害を受けた養殖業の復興に向け、全国から１口１万円の「支援オーナー」を募った宮城県塩釜市・浦戸諸島の生産者らが頭を悩ませている。カキやノリ、ワカメなど生産を再開した海産物を送る約束なのに、連絡先が分からないオーナーが１割近い約１０００人もいるためだ。関係者は「感謝の気持ちと復興ぶりを届けたい」とオーナーからの連絡を待っている。

　企画した社団法人「うらと海の子再生プロジェクト」は、震災直後の２０１１年４月からホームページなどで支援を募った。海産物の「お返し」は半額分程度だが、約３カ月間で国内外の約１万３７００人がオーナーになり、計約１億８６００万円が集まった。

　資金は、津波で流失した養殖棚や船などの再建、浦戸諸島で開発中のブランドカキ「あたまっこ」の資材購入などに活用。昨シーズンは、ノリが震災前の８割に回復し、カキは高水温で不作ながら３割以上確保できた。

　ところが、いざ海産物を送り始めて連絡できないケースが相次ぎ、４月末で１０３０人分が残った。支援金が銀行振り込みの場合、同プロジェクトの通帳にはカタカナ表示の送金者名しか記載されない。銀行に送金者を問い合わせても、個人情報保護を理由に連絡先などは教えてもらえない。

　県漁協浦戸支所所属でプロジェクト代表の小泉善雅（よしまさ）さん（３８）は「海産物だけでなく礼状や年賀状が届いていない方はぜひご連絡を」と呼び掛けている。問い合わせは同法人（０２２・７８１・５２７０）。ＨＰはｈｔｔｐ：／／ｗｗｗ．ｕｍｉｎｏｋｏ‐ｓａｉｓｅｉ．ｎｅｔ【渡辺豊】

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「超電磁砲」「うたプリ」が1、2位＝オリコン

「超電磁砲」「うたプリ」が1、2位＝オリコン

時事通信 5月14日(火)4時0分配信

　テレビアニメ「とある科学の超電磁砲S」のオープニング曲「sister’s　noise」（fripSide）と、同「うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVE2000％」の劇中曲「アイドルソング　聖川真斗（鈴村健一）」が、週間CDシングル売り上げ（5月6〜12日）で1、2位となったことが13日、オリコンの調べで分かった。
　「とある―」は人気ライトノベルのアニメ化続編。「うたの―」は女性向けゲームのアニメ化第2弾で、4月発売のエンディング曲「マジLOVE2000％」もヒットしている。　

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＜降圧剤論文＞販売元の社員名外す…京都医大元教授指示か

＜降圧剤論文＞販売元の社員名外す…京都医大元教授指示か

毎日新聞 5月14日(火)2時31分配信

京都府立医大チームの「業績」をアピールするバルサルタン（商品名ディオバン）の宣伝記事の数々

　降圧剤「バルサルタン」の臨床試験を巡り、学術誌から論文を撤回された京都府立医大チームの責任者だった松原弘明・元教授（５６）が、統計解析に関与した薬の販売元「ノバルティスファーマ」（東京）の社員の名を論文に出さないよう、部下に指示した疑いがあることが、関係者への取材で分かった。ノ社とのつながりを隠蔽（いんぺい）するためだった可能性がある。大学や日本循環器学会も同様の情報を把握しており、調査している。

　同チームの論文は、血圧を下げるだけでなく、脳卒中や狭心症も抑える効果もあると結論付け、薬のＰＲに大々的に利用されてきた。研究チームは、臨床試験の実施要綱をまとめた２００８年の論文でノ社は試験の設計やデータ解析などに無関係だと記し、統計解析責任者２人のうち１人の所属を「大阪市立大」としていた。この人物は、同大の非常勤講師を兼務するノ社の社員だったが、社名は明かしていない。チームは０９年に試験結果をまとめた論文を発表。これには社員の名は記載しなかった。

　関係者によると、この社員は試験の打ち合わせに出席、統計処理にも関わっていた。しかし松原元教授は部下に対し、論文に社員の名前を出さないよう指示し、社員の関与も他言しないことを求めたという。

　これらの点について、松原元教授は弁護士を通じて毎日新聞にコメントした。論文に社員名を出さないように指示したり、社員の関与を口止めしたりしたことは「ない」と否定した。

　０９年の論文は、ノ社によるバルサルタン（商品名はディオバン）の宣伝に使われてきた。一方で、ノ社は松原元教授の研究室に５年間に１億円余の奨学寄付金を提供していたことも分かっており、研究自体の正当性やノ社の関与を疑問視する声が、関係する学会などで高まっている。

　バルサルタンの臨床試験は、東京慈恵会医大▽滋賀医大▽千葉大▽名古屋大でも実施。いずれもノ社の同じ社員が関与していた。【河内敏康、八田浩輔】

　◇何度も販売元の宣伝に…臨床試験結果の公表前

　松原弘明元教授は、試験の成果を公表する前から薬の販売元「ノバルティスファーマ」（東京）の宣伝記事に繰り返し登場していた。

　−−ぜひ、有意差を示してビッグジャーナル（有名学術誌）に発表していただきたいものです。

　松原元教授「ええ、頑張ります」。

　ある医療雑誌の２００８年１２月号。ノ社提供のページに、松原元教授へのインタビューが載った。「有意差」とは同種の薬よりも優れた効果を指す。「バルサルタンのジャパン・エビデンス（日本発の科学的根拠）集積が期待されます」。記事は、バルサルタンに有利な結果が出ることを期待するインタビュアーの言葉で締めくくられた。

　そしてチームは０９年、日本人の高血圧患者を対象にバルサルタンの心臓病予防効果などを示した論文を欧州心臓病学会誌に発表。これはバルサルタンの宣伝に繰り返し活用され、売り上げを支える要因の一つとなった。だが、今年２月、学会誌編集部は「重大な問題がある」と指摘して論文を撤回している。

　３月、ノ社の三谷宏幸社長（当時、現最高顧問）は取材に応じ、松原元教授の研究室に奨学寄付金を提供していたことを認めつつ、「薬メーカーが試験データを触ることはない。論文は先生のご自身の見識で発表された。それが我々に都合がいいデータであれば（宣伝に）使わせてもらう」と述べた。

【八田浩輔、河内敏康】

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＜もんじゅ＞運転再開準備見合わせも…規制委、処分へ

＜もんじゅ＞運転再開準備見合わせも…規制委、処分へ

毎日新聞 5月13日(月)21時34分配信

高速増殖原型炉もんじゅ＝福井県敦賀市で２０１２年１０月４日、本社ヘリから幾島健太郎撮影

　高速増殖原型炉もんじゅ（福井県敦賀市）で約１万個に及ぶ機器の点検漏れがあった問題で、原子力規制委員会は１３日、運営元の日本原子力研究開発機構を処分する方針を固めた。再発防止策の有効性が確認されるまでは、運転再開に向けた準備（使用前検査）を見合わせる内容などが検討されている。１５日の定例会で議論する。

【前日のインタビューでは】もんじゅ所長「もんじゅはｉＰＳ細胞と同じ」

　もんじゅは、１９９５年のナトリウム漏れ事故で運転を停止。２０１０年夏には試運転中に炉内装置が原子炉内に落下し、再び停止状態が続いている。処分案は、本格運転に必要な「使用前検査」を実施するに当たっては、（１）点検漏れの精査作業（２）再発防止策のとりまとめ・実施−−を前提条件とする案などが浮上している。

　同機構は昨年１１月、９６７９個の機器点検漏れがあったと公表。規制委が今年２月から実施した立ち入り検査でも、非常用発電機など耐震安全上、重要な機器で新たな点検漏れが発覚した。同機構の鈴木篤之理事長は「ミスは起こり得る。形式的ミスが出るのはやむを得ない」と釈明。規制委の田中俊一委員長が「驚くような内容だ」と対応を問題視していた。

　規制委が再発防止策を了承すれば、運転再開の準備に入ることも可能になる。しかし、敷地内を走る破砕帯が活断層かどうかの規制委の現地調査も控え、準備作業の凍結期間は長期化しそうだ。【中西拓司】

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