＜カニ運搬船火災＞火元は居住区域か 内装に木材

＜カニ運搬船火災＞火元は居住区域か　内装に木材

毎日新聞 5月17日(金)21時37分配信

船外から出火の状況を調べる運輸安全委員会の事故調査官＝北海道稚内市の稚内港で２０１３年５月１７日、金子栄次撮影

　北海道稚内市の稚内港に停泊中だったカニ運搬船からロシア人乗組員とみられる６人の遺体が発見された火災で、火元は船の後方にある居住区域の可能性が高いことが、消防などへの取材でわかった。詳しい出火原因を調べるため、国土交通省運輸安全委員会の事故調査官が１７日、調査を始めた。

　稚内消防署などによると、出火したカニ運搬船「タイガン」（４９７トン、２３人乗り組み）の居住区域にはベッドなどがあり、燃え方が激しかった。内装に木材が使われており、短時間で燃え広がった可能性がある。船底にある機関室や燃料庫はあまり燃えていないという。

　遺体は、後方上部にある操舵（そうだ）室付近で１人、居住区域で５人が見つかった。居住区域から甲板に出るハッチに板が張ってあるなど、個室が入り組んだ構造になっており、容易な脱出を阻んだ可能性もある。

　やけどなどを負って病院に搬送された乗組員３人のうち１人は、船窓付近の壁をガスバーナーで切断し、その穴から救出された。

　火災は１６日未明に通報があり、鎮火は約１１時間後だった。１６日午後、遺体収容に協力するため船内に立ち入った地元の船舶修繕会社「稚内港湾施設」の年代（ねんだい）啓二・工務部長（６１）は「断熱材の臭いが鼻についた。断熱材は燃えると消えにくいので、消火に手間取った原因の一つかもしれない」と話した。

　北海道警も１８日、現場検証を行い出火原因を調べる。【遠藤修平、金子栄次】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130517-00000093-mai-soci
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離島収用法案再提出へ＝中国にらみ領土保全強化―自民

離島収用法案再提出へ＝中国にらみ領土保全強化―自民

時事通信 5月17日(金)17時53分配信

　政府・自民党は17日、国境近くの無人島を外国人や外国法人が取得した場合、国が強制的に収用できるとする無人国境離島管理法案について、早ければ今国会にも提出する方向で検討に入った。併せて国境離島保全・振興法案の提出も調整する。成立は夏の参院選後を想定しており、選挙公約にこれらの法制定を明記する方針だ。
　自民党は野党だった昨年、両法案を参院に提出したが、同11月の衆院解散で廃案となった。中国が沖縄県・尖閣諸島周辺で領海侵入を繰り返していることから、再提出を急いで領土保全に万全を期す姿勢をアピールする狙いがある。　

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130517-00000102-jij-pol
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尼崎連続変死 沖縄転落死の殺人容疑で６人再逮捕へ

尼崎連続変死　沖縄転落死の殺人容疑で６人再逮捕へ

産経新聞 5月17日(金)15時0分配信

　■保険金１０００万円詐取立件も

　兵庫県尼崎市の連続変死・行方不明事件で、平成１７年に沖縄県を旅行中に転落死した角田久芳さん＝当時（５１）＝に自殺を強要して殺害した疑いが強まったとして、兵庫県警は殺人容疑で、角田美代子元被告（６４）＝昨年１２月に自殺＝の親族ら６人を来週にも再逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材で分かった。

　また、美代子元被告の義妹で、久芳さんの妻だった角田三枝子被告（６０）＝別の殺人罪などで起訴＝が久芳さんの死後に受け取った保険金計約１億円のうち、約１千万円分は詐欺罪の公訴時効（７年）にかからないことも判明。県警は同容疑での立件を視野に捜査を進める。

　再逮捕されるのは、尼崎市内の民家の床下から遺体で見つかった仲島茉莉子（まりこ）さん＝当時（２６）＝への殺人罪で起訴された７人のうち、三枝子被告や美代子元被告のいとこの李正則被告（３８）ら６人。

　捜査関係者によると、６人は平成１７年７月１日、美代子元被告と共謀し、沖縄県恩納村の観光名所「万座毛」で、久芳さんに命令して高さ約３０メートルのがけから飛び降りさせ、殺害した疑いが持たれている。

　兵庫県警は１７日、殺人容疑で、沖縄県警とともに万座毛を現場検証した。４月にも検証しており、今回で２度目。現場のがけや岩場の状況をビデオ撮影する。

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＜尼崎連続変死＞親族６被告を再逮捕へ 沖縄転落死事件

＜尼崎連続変死＞親族６被告を再逮捕へ　沖縄転落死事件

毎日新聞 5月17日(金)10時52分配信

　兵庫県尼崎市の連続変死事件で、２００５年に沖縄県の崖で転落死した男性に飛び降りを強要していたとして、兵庫県警は来週にも、自殺した角田（すみだ）美代子元被告（当時６４歳）の親族６被告＝殺人罪などで起訴＝を殺人容疑で再逮捕する方針を固めた。県警は、美代子元被告らが執拗（しつよう）に飛び降りを迫り、自殺するしかないと思わせる状況に男性を追い込んだとみて、殺人容疑の適用を決めたとみられる。

　捜査関係者への取材で分かった。再逮捕されるのは、いずれも美代子元被告の自宅マンションで同居していた▽いとこの李正則（３９）▽養子の健太郎（３１）▽内縁の夫の鄭（てい）頼太郎（６３）▽義妹の三枝子（６０）▽息子の優太郎（２６）▽その妻、瑠衣（２７）−−の６被告。

　捜査関係者によると、男性は三枝子被告の夫久芳さん（当時５１歳）。６被告は美代子元被告と共謀し、０５年７月、沖縄県恩納村（おんなそん）の景勝地・万座毛（まんざもう）の高さ約３０メートルの崖から久芳さんを飛び降りさせ、転落死させた疑いが持たれている。旅行には６被告を含む計９人が参加していた。

　沖縄県警は当時、事故と判断したが、兵庫県警の捜査で、久芳さんに約６０００万円の保険金が掛けられていたことが判明。死後、三枝子被告が受け取ったほか、美代子元被告らが暮らす久芳さん名義のマンションのローン残金約３０００万円も完済されており、県警は詐欺容疑でも調べる。【井上卓也】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130517-00000020-mai-soci
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＜生活保護＞不正受給の罰則強化 改正法案を閣議決定

＜生活保護＞不正受給の罰則強化　改正法案を閣議決定

毎日新聞 5月17日(金)10時34分配信

　政府は１７日午前、生活保護の不正受給防止や就労支援策を盛り込んだ生活保護法改正案と、受給手前の人に自立を促す生活困窮者自立支援法案を閣議決定した。８月からの生活保護費減額と合わせて、不正受給の罰則強化などで引き締めを図る半面、自立支援も同時に目指す内容だ。生活保護法の抜本改正は１９５０年の法施行以来初めて。

　同法改正は保護費の抑制とともに、不正受給などに対する国民の不信感を和らげる狙いがある。自治体の調査権限を広げ、就労や扶養の状況、健康状態を過去の受給者も含めて調べられるようにする。扶養義務のある親族（直系血族と兄弟姉妹）が「扶養は困難」と回答した場合、事実関係の説明を求めることができる。不正受給の罰金（現行３０万円以下）を１００万円以下に引き上げ、上乗せ規定がない返還金についても不正受給額の４割増しまで請求可能にする。

　受給申請の際、本人の資産や収入、親族の扶養状況の書面での提出を義務づけた。ただし、事情があれば口頭申請も認める。

　一方で、自立に向けた支援を強化する。同法改正案では、受給者の労賃の一部を積立金とみなし、生活保護から抜けた時に支給する「就労自立給付金」を新設する。自立するとすぐに税や社会保険料を払わねばならず、そうした当面の生活費を賄えるようにする。

　さらに生活困窮者自立支援法案では、生活苦の人が生活保護受給者になる前に立ち直れるよう手助けする。自治体に就労や住まいなどの相談窓口を設け、住居を失った離職者には住居確保給付金を支給する。軽作業を通じ、通常の仕事ができるように訓練する「中間的就労」を制度化する。

　生活保護法改正案は２０１４年４月、生活困窮者自立支援法案は１５年４月の全面施行を目指す。自民、公明両党は２法案と議員立法の「子どもの貧困対策法案」の計３法案を今国会で同時に審議する構えだ。

　生活保護受給者は１月時点で２１５万人超と過去最多を更新し、１３年度予算の保護費は国、地方分で３．７兆円に達した。政府は生活費に相当する生活扶助を８月から３年で７・３％、総額７４０億円削減する。【遠藤拓】

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大震災・揺れの犠牲９０人超 宮城・山形・福島など１都８県

大震災・揺れの犠牲９０人超　宮城・山形・福島など１都８県

河北新報 5月17日(金)6時10分配信

　最大震度７を記録した東日本大震災の死者・行方不明者のうち、住宅の倒壊など地震を原因とした犠牲者は１都８県で少なくとも９０人を数えることが、河北新報社の調べで分かった。東北では宮城、山形、福島３県で５１人に上る。津波の犠牲の陰に隠れがちだが、地震そのものの死者数も少なくない。揺れへの備えの再点検があらためて求められている。

　震災の死者・行方不明者数は１４日現在で１万８５５９人。津波による水死が大半を占める。地震によって命を落とした後に、津波にのまれたケースもあるとみられ、揺れによる犠牲者は９０人を上回る可能性がある。
　本震と、その後１年の余震で犠牲者が出た全国の自治体に、地震による犠牲者の被災状況を聞いた。都県別と原因別の犠牲者数は表の通り。
　原因別に見ると、土砂崩れ・ダム決壊・落石の犠牲者が３０人で最も多く、全体の３分の１を占めた。被災現場は６カ所で、白河市葉ノ木平地区の土砂崩れで１３人、須賀川市の藤沼ダム決壊では８人が犠牲になった。
　ほかは住宅建物・立体駐車場・橋の倒壊が１４人（１５．５％）、つり天井や壁、照明、屋根瓦など「非構造部材」の落下が１１人（１２．２％）、照明塔や屋根など高所からの転落が９人（１０．０％）など。
　倒れた家具の下敷きになって４人が亡くなったほか、避難中に転んだり、階段で転倒したりして死亡した人もいる。
　震災は、死者２８人が出た１９７８年の宮城県沖地震を教訓に建物の耐震基準が強化された８１年から３０年目に起きた。耐震化が済んだ学校や住宅の倒壊被害はある程度抑えられた一方、国土交通省によると、建物の骨組みに関係ない非構造部材の落下被害報告は２０００件を超えた。
　震災を教訓に、国はホールや体育館などのつり天井の耐震対策を来年４月から義務化する。
　防災関係者の間には、人が活動している日中に震災が起きたため、揺れの被害が少なかったという見方もある。仙台市消防局は「地震が夕食時や就寝中に起きれば、揺れによる火災や家具転倒による人的被害がもっと増えていた」と指摘し、早急な地震対策を促す。

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＜歯の電子カルテ＞標準化 災害時、身元確認狙い

＜歯の電子カルテ＞標準化　災害時、身元確認狙い

毎日新聞 5月17日(金)2時30分配信

　大規模災害時の遺体の身元確認に有効活用するため、厚生労働省は今年度、現在は形式が統一されていない歯科医の電子カルテを標準化する実証事業に乗り出す。東日本大震災では多数のカルテが津波で流失したうえ、残っていても形式がまちまちだったため遺体との照合は困難を極めた。専門家は、将来的に標準化したカルテをデータベース化すれば、災害時以外にも活用できると見込んでいる。

　遺体が損傷しても歯は残る可能性が高い。警察庁によると、大震災による死者の身元確認で歯の情報が決め手になったのは１２４０人で、ＤＮＡ鑑定の１６３人を大きく上回った（今年４月１０日現在）。

　だが、行方不明となった人の歯の治療記録と、身元が分からない遺体の歯の情報との照合は容易でなかった。宮城県警は震災の約２カ月後から東北大の協力を得て二つの情報を照合するソフトを導入。歯科医のコンピューターの記憶装置に保存されていた行方不明者の電子カルテや、紙のカルテの収集に努めたが、歯科医ごとに形式や内容はさまざまで、統一的な形式に入力し直す必要があった。

　南海トラフ巨大地震では、国は最悪のケースの死者を約３２万人と想定している。現状のままでは照合に必要な作業が膨大となり、身元確認が一層困難になることが予想される。

　こうしたことから、厚労省は６月にも検討会を設置し、身元確認のためにどのように情報を統一化すべきか協議する。今年度中に一部の歯科医で電子カルテを実験的に標準化する方針。今年度予算に事業費２１００万円を計上した。

　震災前から標準化の必要性を主張してきた柳川忠広・日本歯科医師会常務理事は「南海トラフ巨大地震では歯科情報の迅速な収集システムがないと身元確認は難しい。実証事業はデータベース化を含む将来的なシステム構築のきっかけになる」と評価する。

　一方、個人情報保護に詳しい堀部政男・一橋大名誉教授（情報法）は「身元確認の目的を明示し、情報提供について広く本人同意を得ることが必要」と指摘する。厚労省は、データベース化の可否については現時点で検討対象としていない。【宇多川はるか】

　◇解説　災害以外で活用も

　厚生労働省が歯科医の電子カルテ標準化に向けて近く実験に乗り出す。大規模災害時に活用したい考えだが、将来的にデータベース化が進んだ場合、災害時以外の身元不明遺体の捜査にも役立つとみられる。

　警察庁は「相応の捜査を尽くしても判明しない」として警察により「身元不明死体票」が作成され、その後も特定されていない遺体を「身元不明遺体」と定義している。その数は記録が残る１９９５年以降、計１万９６７３人（２０１２年末時点）に上っている。

　東日本大震災の犠牲者で身元が分からない１３１遺体（今年３月時点）については、身元確認のための捜査が続いているためほとんど含まれていない。

　身元不明死体票が作成された後に身元が判明したケースは９５年の７５３人から年々落ち込み、９９年以降は１００〜２００人台にとどまっている。身元確認の決め手となる生前の資料は限られているのが現状だ。

　仮に歯科医の電子カルテのデータベース化が進めば、こうした遺体の身元がスムーズに確認できる可能性がある。ただし、実現には個人情報保護などの観点から課題も多く、効果と弊害を踏まえた議論が求められる。【宇多川はるか】

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＜高齢者移住＞自治体に差 都市側は送り出しに消極的

＜高齢者移住＞自治体に差　都市側は送り出しに消極的

毎日新聞 5月16日(木)21時45分配信

　地方が都市部の高齢者を受け入れようにも、都市側が高齢者の送り出しに消極的−−。高齢者の移住に関する自治体の意向調査で、そんな結果が明らかになった。「高齢者を送り出したい」自治体は「受け入れたい」自治体の３分の１に過ぎず、「需給」に大きなずれがある。

　国の推計によると、７５歳以上の人口は今後都市部での増加が著しく、２０２５年には２０１０年比で▽埼玉県２倍▽千葉県１．９２倍▽神奈川１．８７倍−−となる。介護施設の不足などですべての高齢者を抱えるのは困難な自治体が出てくるとみられており、厚生労働省は都市部の高齢者を地方へ移住させることを模索している。

　調査は国の意向も踏まえ、三菱総合研究所が同省の補助金で昨年実施、都道府県と市区町村１７８９自治体のうち８４８自治体から回答を得た。

　都市部から高齢者を受け入れることについて尋ねたところ、受け入れを希望したのは北海道、東北、南九州などの１３５自治体（１５．９％）。多くは「地域の活性化」（８８．１％）を理由に挙げた。しかし、一方で高齢者の送り出しを希望したのは東京、北海道などの４４自治体（５．２％）にとどまり、大半は「住民にニーズがない」などと答えた。

　厚労省は２０日、「都市部の高齢化対策に関する検討会」を発足させ、高齢者を受け入れる自治体の環境整備などを検討する。だが、調査では受け入れ側にも「介護費の負担増」を警戒する声があり、難航しそうだ。【細川貴代】

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